01 病院(急性期)
卒園文集に書いた、看護師になる夢。叶えた先で、在宅医療に関心が向いた。
看護師になることが、私の夢。当時はまだナースキャップがあり、あの姿に憧れて幼稚園の卒園文集にも「看護師になりたい」と書くほどでした。その夢に向かって勉強を続け、看護学校を卒業し、同じ敷地内にある藤沢市民病院に入職しました。配属先は、神経内科と整形外科の病棟です。
急性期病院で働くなかで印象に残っているのは、ヘルペス脳炎の患者様と向き合ったことです。急な発症で意識障害があり、入院時は痙攣も頻発し寝たきりの状態でした。治療とリハビリを重ねるうちに少しずつADLが上がっていったものの、記憶障害や危険を予測しにくくなる症状(社会的行動障害)があり、無理に動こうとされ、転倒を繰り返していました。ADLを高めるために自立を促したい反面、転倒を防ぐ安全対策を優先するとリハビリが進まないという葛藤がある中、医師やMSWも交えた症例カンファレンスを重ね、病棟全体で対応を考えていきました。長い入院期間を経て、患者様は歩ける状態まで回復され、ご自宅へ帰ることができた際には、うれしさと同時に、「退院後はどのように過ごされるのだろう」という思いも残り、それが在宅医療に関心を持つきっかけとなりました。
急性期病院だけでなく、療養型病院や介護施設、訪問診療や訪問看護といった各現場が互いに理解を深め合えれば、患者様やご家族により寄り添った支援ができるはず。「患者様一人ひとりを取り巻く環境全体を捉え、スムーズに在宅へと繋ぐにはどうすべきか」。その問いを抱えたまま、私は一度、看護の現場を離れました。









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