活動報告

専門領域を跨いだ看護職の同行研修を開催しました

投稿日:2025.02.28 更新日:2025.03.03

地域医療未来創造ネットワーク(以下、NRHA:ナーハ)では、組織を超えて連携する力(連携力)を高める目的で各地で組織を超えた同行研修を開催しています。

今回は名古屋エリアの看護師同士の連携(看看連携)の強化を目的に、病院の看護師が訪問看護ステーションにて2週間の同行研修を行いました。どのような学びや気付きがあったのか、「現場のリアルな声」をインタビューしました。

Q.今回の研修に応募した理由を教えてください。

  • 看護学校時代に2日間の訪問看護の実習はありましたが、期間も短かったですし、自分自身も未熟だったので、看護師として経験を積んだ今、改めてしっかり学んで見てみたいと思いました。

  • 自分が看護していた方が、在宅でどんな生活をしているか、実際の患者さんのリアルを知りたいと思い、応募しました。病棟看護師として、退院調整に関わる機会はあったもの、自分が患者さんの自宅での生活のイメージが膨らんでいない状態で、退院調整をしてしまっているのではないかと感じていたので、その悩みを少しでも解決したいと思っていました。

Q.実際に同行してみてどうでしたか?

  • まず、スタッフとお客様の信頼関係が高くて驚きました。病棟では限られた時間の中でしか患者さんに関わることができないですが、年単位で患者さんと向き合い、その人のことを深く知ったうえでケアできることは、訪問看護の魅力だと感じました。実際に自分が訪問看護師として勤務するとなったら、今まで対応をしたことが少ない医療機器や服薬管理なども多いなと思ったので、学び続ける姿勢が必要だなと感じました。また、精神疾患をお持ちの方の対応では、病院とは全く対応が異なるんだなと。その場の雰囲気に飲まれず、客観的なアセスメントの重要性を実感しました。

  • 患者さんの個別ニーズにダイレクトに寄り添っているように感じました。病院とは異なり、退院というゴールのない在宅生活で、どう看護師として関わるかを学べたことが良かったです。今まで地域全体で患者さんを支えていることがイメージしにくかったのですが、地域の繋がりを感じることができ、地域で連携して支えていく感覚が湧きました。私たちは病院側として、自宅での生活を支えていくためには、入院時からどう再入院をしないようにするかを考え、家族指導などにももっと力を入れていく必要があるなと感じました。

  • 1人の患者さんに集中してケアができる点は、訪問看護ならではのやりがいだなと感じました。一方で、病院とは異なり1日に複数名の方がケアに入るわけでないので、担当看護師のアセスメント力が重要だなと。また、医師や看護師が近くにいないため、スピーディーかつ丁寧な地域連携が求められることを実感しました。今回の研修を通じて、病院で入院されている患者さんの退院後の生活を想像するきっかけになりましたし、逆に入院してくる方々の背景を知るきっかけになったので、入院時の関わり方もより患者目線で考えられるようになったと思います。

「お互い何となく知っているけど、実はよく知らない」という状態を解決する手段としての同行研修。今後も地域医療の発展に向けて、連携促進の取り組みを進めてまいります。

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